露地の偈

鐘の音を、聞いたことがありますか。夕暮れの寺の鐘、遠くから届くひと鳴り。その音を、あなたはどんな心で聞いていますか。じつはこの鐘の音には、はっきりとした意味が込められています。お釈迦さまは昔、鐘を鳴らす人ではなく、その音を聞く人へ向けて、八句の偈を説かれました。これが「露地の偈」、後に「聞鐘偈」とも呼ばれる言葉です。鐘の音は、時を告げるだけのものではありません。あなたを、こちらへ、と招いている音なのです。